一粒の稲 第3話「自然とともに」

田んぼで稲を拾って歩く農家さんを見て感じたことはもちろん

「食べ物を大切にしよう」

という意味もあるんですが、それに加えて

自然とともに生きること

に気づかされました。

  

家の中で上着を着る

田んぼで稲を拾って歩く農家さんを見てから、私は家の中で靴下を履くようになりました。

冬は服を1枚多く着るようになりました。部屋の中でもカーディガンやパーカーを着ています。

朝起きたら電気を点ける前にカーテンを開けます。これは季節を問いません。

その理由は電気を節約するためであり、地球温暖化に対してささやかな抵抗を試みるためです。

 

私は毎朝起きた時、一番最初にやることは照明器具のスイッチを入れることでした。

冬なら次にエアコンです。

夏は朝からクーラーはつけませんが冷蔵庫を開けたりはしていました。

 

「昔のほうが良かった」と何にでも言うつもりはありませんが、昔の冬はもっと寒かった。お家の壁も薄かったと思います。

日本人は火鉢、コタツ、湯たんぽ、カイロなどを発明しました。ちなみにカイロとは漢字で「懐炉」と書きます。懐(ふところ)に入れて持ち歩く炉(ろ)だったんですね。

だけど寝る時はどれも火を消さないといけません。タイマーなんてありません。

そんなときはやっぱり重ね着をしていたんですね。布団も重たい布団を5枚も6枚も重ねていました。

 

現代では薄着でエアコンのスイッチを押せば快適に過ごせます。

夏は熱中症対策だとか言ってクーラーガンガンです。お店もクーラーを利かせていないとお客さんに来てもらえないのでガンガンです。

そりゃ地球も暖まるはずですよ。

 

太陽がもったいない

稲を拾った農家さんは「お米がもったいない」から拾ったのでしょうか?

それもあると思います。稲を拾う理由の50%は「もったいない」

 

では残り50%の理由は何でしょうか?

私個人の勝手な推測ですが、それは

太陽に感謝しているから

だと感じました。

 

私が田舎ツアーでよく出してたクイズなのですが、

「田舎のお家は日陰に建てられることが多いです。なぜでしょう?」

という問題。

都会のお客さんの正解率は1%くらいでした。100人に1人しか正解しませんでした。

多くの方は「暑いから」「まぶしいから」などと答えてくださいますが、違います。

 

正解は

「日当たりの良い場所に田んぼや畑を作るから」

です。

もちろん例外もあります。日当たりのいいお家もあります。

だけど谷あいの集落では100%間違いなく日陰。谷あいはただでさえ日照時間が短いのに、太陽を家なんかに当てる余裕はないからです。

 

稲刈りツアーの農家の方に直接尋ねたわけではありませんが、私は私の感じたことが正しいと勝手に思い込んでます。

農家の方もまさか

「お日さま、今年もありがとう♡」

などとロマンチックなことを呟きながら稲を拾ってるわけではないですが、昔から土と太陽に触れている方って無意識に稲を拾うんじゃないのかなと思うのです。

稲がもったいないし、太陽がもったいないからです。

 

都会にいてもできることはある

この出来事があったのが2007年。

以後、私は冬は家の中でカーディガンを着て、夏は朝5時に起きて仕事をするようになりました。

農家の夏は本当に朝4時頃から仕事をします。午前9時を過ぎると暑すぎて動けないからです。

 

現代社会では原子力発電所の力で、暑い夏も寒い冬も快適に過ごすことができます。

だけどそれに頼っていては私たちの息子世代、孫世代に美しい自然を残すことができないような気がします。

ここでまたクイズですが、

「地球温暖化を英語で何と言うでしょうか?」

昨年あたりまでは「The Climate Change」(気候変動)と言われていました。

しかし2023年頃から「The Climate Crisis」(気候危機)と呼ばれることが増えました。

日本語の「温暖化」は優しくて温かい響きです。

もう日本語でもハッキリと「地球危機」と呼んだらいいと思います。

 

私がいくら服を重ね着したところで地球を冷ますことなどできませんが、何かささやかな抵抗は試みていきたいと思います。

私の家族も靴下作戦に付き合ってくれています。冬は家族4人で家の中で靴下を履いています。

エアコンも使っていますが、服を着て靴下を履かないとエアコンのスイッチをオンにしてはいけないというのが我が家のルール。

電気や石油を使わずにできることがあれば、まずそれをやってみようというのが我が家の考えです。

 

都会にいても太陽と風は自由に利用できます。

ソーラー発電とまではいかなくても、洗濯物を太陽の力で乾かしたり、明かりを取ることはできるのです。

おわり 第1話に戻る

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